2020年9月27日日曜日

東源協2020ファイナルバトル

 型コロナ禍に翻弄された2020渓流シーズンも幕を閉じようとしている。解禁でチカラが入った矢先の3月に感染者数が拡大して、早春の釣行は見送りを喰らった。その後は不要不急の外出自粛でますます足は遠のくばかり、ようやく7月の決行を企画したものの台風でお流れ..かくして難産の末に設定されたのが禁漁間際の一発勝負、2020年9月25日(金)PM〜26日(土)@一の瀬高原キャンプ場(一之瀬川、高橋川、丹波川)であった。


然ながらファイナルバトルには来期の会長の座が掛かる。今年も「ヤマメ・イワナで25cm以上(ニジマスは除外)」と会長交代の条件が設定され、今回は参加出来ず遠く沖縄から我々を見守る長老の賛同と許可も得られた。併せて長老からは「今回こそ会長交代の実現を期待する」とのメッセージも寄せられた。

会長はまるであしたのジョーの青ちゃんが採る「こんにゃく戦法」のようにのらりくらりと挑戦者を毎年交わし、もう数え切れないほど何年にも渡って会長の座を守り続けている。挑戦者がだらしないのではないかと言うことには触れないでおく。ちなみに青ちゃんのこんにゃく〜は高度な戦法であり習得するまでに彼も相当苦労している。

は過去一度、初参加で渓流釣り初挑戦の女子「ジンちゃん」に大型を釣られ会長の座あわやの危機が有った。その時はその場で「初参加の者は会長争奪権利ナシ」が理事会緊急決議されて、会長の座は保持された。ともかくこのような疑惑判定も含みながら現会長の院政は長く続く。
それにしても奄美の海女のジンちゃんの獲物獲得能力は高く驚くばかりである。海キャンプへ行けばウニや貝を獲って来てくれる。彼女の子どもが大きくなったらまた一緒にキャンプへ行きたいものだ。

は実際の行動に移ろう。
9/25(金)参加者みな午後半休を取得。
  • Mr.ストイック 吉川会長(雨男)
  • 久しぶりモッチー(雨男)
  • 正統派詠源(晴れ男)
参加者はこの3名である。モッチー大崎→14:45府中・詠源宅→16:30チベット(武蔵村山の会長実家)→奥多摩湖経由一の瀬高原キャンプ場(18:55着))とルートは一筆書き、時刻もほぼ想定通りだが一ノ瀬の山に入ってから道を誤って30分ほどロスをした。

台風12号は逸れたが想定外の低気圧の接近に伴い、時に豪雨の線状降水帯の洗礼を受けつつ青梅街道(国道411号線)を西進する。
高橋トンネルを出たところに有るメインの一ノ瀬林道は昨秋の台風19号以来通行止めが続いていて、一ノ瀬へは更に柳沢峠方面へ4kmほど進んだ看板を右折して入る。事前に「犬切峠よりも作場平経由の方が道が良い」と聞いていたので脳内に「左方向大回り」が刷り込まれた結果、一本手前の林道に入ってしまった。悪路を時に車の底を擦りながら進むとやがて通行止めになった。止む無く引き返して分岐を左折、真っ暗で霧も出た林道を登り続けると道は簡易舗装路になりやがて笠取山の登山口である作場平、ようやく知っている場所に出てひと安心する。きのこがたくさん採れる場所もあるのだが辺りは既に暗闇。一の瀬高原キャンプ場で約束の19時前に受付を済ませて明日の釣券も買う。

事場の屋根を借りてバーベQの晩飯、深酒と焚き火。会長の親族の肉屋さんから豚ロース肉を頂いたので大量に摂取。
雨を避けてよく眠る。

朝、目を覚ますと会長・モッチーふたりとも行動を開始していた。時刻を聞くと5時過ぎだと言う。何と言う僥倖か、雨はほぼ上がっている。

ミミズを各自の餌箱に分ける。
先に準備が出来たモッチーを一之瀬川へ案内した。
次に会長を別の場所へ案内しようとしていたらモッチーが戻ってきた。何と良型のヤマメをぶら下げている!
お見事第1号ヤマメ。22.5cm、残念ながら会長交代条件には満たず

聞くと入渓点から程なくで釣れてしまい、ビクも袋も持たず釣り券も忘れ、ハリも呑まれたので戻って来たと言う事だ。ノドを開いてハリを外してあげると(上の写真)、夢よ再び!とモッチーは勇躍戻って行った。

次に会長を支流の中川に案内する。幸い双方ともに、入渓点にテント客は無かった。

々酒が残っている詠源は時間差でモッチーの沢へ入ろうと考えていたのだが迎え酒&惰眠追加に切り替え。やがて目を覚ますとモッチーが帰還していたので朝飯の準備に入る。朝飯は、
  • 祝大漁赤飯
  • 昨晩の焼き肉&炒り卵
  • モッチーのヤマメ焼き
  • お好みスープ
  • カフェオレ
の豪華版。ついでに昼飯のホットドッグひとり2個とゆで卵も作る。

赤飯とミミズ

昼飯用のホットドッグ

朝飯も昼飯も出来たが待てど暮らせど会長が帰って来ない。
モッチーが生死確認および帰還督促の電話。
やがて会長帰還を待って遅い朝飯を喰う。

キャンプ場のチェックアウトは11時。この後は丹波川本流でひと振りすることにして撤収を急ぐ。

話休題、ここ一ノ瀬高橋の一ノ瀬川は大河川「多摩川」の最上流である。
一ノ瀬から河口(羽田空港脇)までの流程は138km。多摩川←丹波川←一ノ瀬川と名を変えるその最初の一滴が一ノ瀬源頭の笠取山水干(ミズヒ)にある。
源頭ミズヒで多摩川の最初の一滴を汲む詠源。2018年9月撮影

詠源の多摩川138km完全走破&源頭一滴の記録はここに詳しい

編へ戻ろう。
撤収を終えた我ら3人はドローン飛ばし&記念撮影の後に、キャンプ場を後にした。昨晩は作場平方面から大回りで到着したが、帰路は明るいのでバカ犬が多い高橋集落経由で犬切峠を目指すことにする。道が悪いと脅されていたがそうでも無かった。ただ夜だとガードレールも何もない崖下へ転落しそうな場所は幾つか有ったし、土砂の崩落跡も有った。きっと、これを気にしての作場平廻りアドバイスだったのだろう。
明るいところで見る高橋川は良い沢だ。今度釣ってみたい。

梅街道に出た辺りの丹波川の谷は深くなくて釣り易い。見てみると水量多めの笹濁り、水中に落ち葉が舞っているから柳沢峠方面はかなり降ったんだろう。3人で入るには狭すぎるので、釣り場を下流に移すことにする。
大丹波村の橋を右折して村営マス釣り場を視察。ここも昨年の19号、その後の台風・大雨でやられたが今はほぼ正常営業に戻っていた。

秋キャンプ場手前の橋を渡って河川脇に駐車。階段を降りて久しぶりの本流釣りに3人が分かれて入る。カーブの淵で詠源に22cmのヤマメ。結局これが最後の獲物になり、会長の座は防衛された。
13時に出発。
詠源に来た見事な婚姻色のヤマメ。まるで芸術品のよう。
竿についていた仕掛けがニジマス用でスレ針だったので、
ばらさないように慎重に取り込んだ

奥秋テント村付近のカーブの淵。いつも必ず数匹ついて居そうな好ポイント

温が低く、のめこい湯入浴は見送り。道の駅たばやまのベンチでホットドッグ&ゆで卵の昼飯。日向和田のJA直売所で梅干しなどを買い、会長を青梅駅で降ろす。
八王子ICから中央道で府中スマートICを降りると我が家へは1分で着く。

渓流釣りは9/30が最終日、来年の解禁は早いところで2月、一般的には3月。
またみんなで一ノ瀬遠征が出来ると嬉しい。

備忘メモ:
  • キャンプ場 入場料 大人ひとり 1,000円
  • 駐車場 車1台 500円
  • 釣り券 1日券 ひとり 1,000円

Special thanks to Ichinose-Kogen-Camp-Jo no Gofusai, and 東源協メンバーズ!
(了)

2020年7月11日土曜日

五輪自転車ロードコースを走ろう(2)

4月に行った「五輪自転車ロードコースを走ろう(1)」から、コロナ禍で3ヶ月も経ってしまった。
→前回の行程:スタート地点 武蔵野の森公園〜尾根幹防人見返りの峠
https://unyoubu.blogspot.com/2020/04/blog-post.html?spref=tw

今回もコースを正確にトレースして出発だ。

これがコース全体図

拡大図。ちょこちょこと尾根幹をはみ出すのは標高獲得のためだろう

尾根幹を進み、南豊ヶ丘フィールド前交差点を右折
多摩市の横断幕が現れ、豊ヶ丘小学校を左折
サンリオピューロランドの脇を通り、ベネッセビル方面へ右折
しばらく多摩センターの街を走る。早朝で無人の多摩センターは近将来の、ロボットしか居ない街を想起させる。もっとも、街にヒトが居ないのはニュータウンの高齢化のせいである
ここにも横断幕
やがて多摩ニュータウン通りに向けて右折。こんな交差点を超スピードで曲がり切れるものなのか
続いて、多摩ニュータウン通りを左折
松が谷トンネル
南大沢のアウトレットパークを右に見る。コロナ禍で商売上がったりだろうナー。坂を下って突き当りの町田街道を右折
国道16号線バイパスを左折。この後は公式コースではバイパスを右折なんだが、通常時の通行では右折出来ない。津久井みち(413号)へ出て来る交差点まで直行して逆回りすることにする
相原台交差点。公式コースではここに右から出て来て右折する
ここからは約6kmで津久井湖。本日はここまで。
次回は津久井湖から三ケ木交差点経由、道志みちを走ることにしよう。

帰路は相原台交差点を左折して、公式コースを戻ってみる。
横浜線をアンダーパスで越える。きれいな道で相当速度を稼ぐところだろう

さて、橋本駅に戻り、中央リニア新幹線の工事現場を視察するとしよう
神奈川県駅(仮称)の工事現場は橋本駅と隣接した南西側の土地。ここにはこの前まで県立相川高校が有ったが(まだ解体工事をしている)、新駅の建設で移転した。駅前で通学至便だっただろうにね。

橋本駅は横浜線、相模線のJRと京王相模原線が乗り入れるハブ駅で(相模線は超ローカル線ですが)、横浜線で新横浜駅へ34分、横浜駅へ47分(結構掛かるんだネ)、新宿まで京王線で最短39分。
それが、リニア開通で品川へ「5分」と言うんだからまさに魔法
もっとものぞみのような、品川から名古屋までノンストップの「速達型」がダイヤのほとんどで橋本に停まるこだま型の本数は相当少ないだろうけど、コロナ禍で訪れたテレワークが普通の働き方になって行くなら、たまに行く都心へはリニアで、と言う生活は有りかも知れない。
気になるリニア新幹線料金は、東海道新幹線品川〜新横浜と同額とすると、1,290円(運賃420円、特急料金自由席870円)。
京王線で新宿へ出て山手線で品川へ行くと今は、最短乗車時間58分、運賃585円だからきっと高くは無いですね。

To Be Continued, 梅雨明けに道志みちへ!
(第2話 了)

2020年4月10日金曜日

五輪自転車ロードコースを走ろう(1)

新型コロナ禍で1年延期になった東京オリパラ。
競技の内、オリンピックの自転車ロードレースが我が街・府中市を通る。
OFFICIAL STARTの是政橋(これまさばし)がtanakabucho宅に最近接だ!
<男子コース概要>
スタート:武蔵野の森公園
ゴール:富士スピードウェイ
総距離:約244km、レース距離:約234km(スタート後10kmはパレード走行)
獲得標高:約4,865m

(START)武蔵野の森公園~是政橋(パレード走行)
武蔵野の森公園→東八道路→けやき並木→大國魂神社前右折→府中街道

(OFFICIAL START)是政橋~道志みち
是政橋→最初の坂→三和を右折→尾根幹周辺をぐるりと→南豊ヶ丘フィールド前→多摩ニュータウン通り→相原2→青山交差点(左折すると道志みち)

(メインロード)道志みち(国道413号線43.1㎞)~山中湖~富士裾野~富士スピードウェイ(1周目)
富士スピードウェイ(2周目)~三国峠~山中湖~富士スピードウェイ(FINISH)

(備考)
※距離数は目安
※コースの一部には自動車専用道路・有料道路や一方通行道路を特別に逆走している区間など、通常時の自転車走行ができない区間がある
※コースには傾斜の大きい峠や急カーブなど、自転車の走行に注意が必要な区間も含まれる
ーーーー

以上のルートをGoogle Mapにプロットしてみた図がこれだ。右上がスタート地点、そのすぐ左下の青◎がtanakabucho宅、真ん中の緑の目印が「青山」交差点、左下の緑の目印が山中湖、更に左下は富士山だ。
そう言うわけでtanakabucho宅から約3.5kmの武蔵野の森公園へ行き、そこからロードレースルートのトレースを開始しよう!
武蔵野の森公園は旧米軍調布基地(ユーミン「中央フリーウェイ」の♪調布基地を追い越し〜)に有り、調布飛行場と隣接している。旧調布基地の土地にはその他に味スタ、警察大学校、東京外語大などが出来ている
新島発調布行きNCA202便がちょうど着陸した
東八道路を南に野川公園、北に武蔵野公園を見ながら走る。武蔵野公園のBBQ場は休業中だった
武蔵国 国府が有った府中駅そばの欅(けやき)並木。見えているガードは京王線
突き当りは我が氏神、大國魂神社。ここを右折し、程なく府中街道を左折する
左の東京競馬場の壁沿いに、中央フリーウェイをくぐる
やがてOFFICIAL START地点の是政橋が見えて来る
OFFICIAL START地点の是政橋はtanakabucho自宅から最近接地点だ
新大丸交差点を直進するとライダーにとって最初の難関になる急坂が現れる。坂上のスーパー三和を右折する
この坂、学生の頃は自転車で普通に登っていましたが..
坂道の正式名称は「城山通り」。城山公園の地下には武蔵野貨物線が通っている。やがて尾根幹(南多摩尾根幹線道路)に出る。
tanakabuchoがクルマに乗り始めた頃この道はまだ全通していなくて、多摩ニュータウン方面は凸凹の砂利道で「戦車道路」と呼ばれていた。tanakabuchoの2台目の車はスバルサンバー4駆660ccで、4駆を試しに戦車道路へ行ったらぬかるみにはまって横倒しになり、窓から脱出して車を起こし(軽だから出来た)、通りかかりの車に牽引してもらったことが有る。今の尾根幹では考えられない話だ。
閑話休題、
富士山方向なら尾根幹を右折一直線なんだが、多摩丘陵のアップダウンとコーナーワークを競わせる為か、こんな具合にちょこちょこと横道に入らせる。猛スピードで曲がり切れるのか心配な交差点ばかりだ
こんな具合
家々の間を猛スピードで駆け抜けるから、自宅から観戦出来る家庭はラッキーだ。特に交差点の近くが迫力満点だろう。
ようやく尾根幹に戻ってくじら橋。少し先からまた左折して脇道を走る
その昔、コンビニ大王の経営だった難有りFMの脇を通る
紆余曲折有ってまた尾根幹に出る。右奥は多摩カントリー
またもやぐるりと回って多摩大学を左折
このあと尾根幹を国士舘大学方向へ向かったところで今日の走破は30km。
Google Mapを見ると尾根幹に並行するハイキング路に「防人見返りの峠」と言うのが有り、興味を惹かれて寄り道に決定!

本日はここでタイムアップ。次回はここから青山交差点までコースをトレースしてみたい。約30km弱か。富士山への道のりはまだまだ長い
帰路は黒川(駅)に抜けるハイキング路を下ってみた。この道並みは江戸時代から変わっていないらしく、確かに趣がある。防人たちもここを通ったのだろうか

(第1話 了)

2020年3月19日木曜日

やんばるの旅(釣りキャンプ&ダムカード)

Cabin Crew, remain seated,
 2020年3月14日(金)14:07、機長のアナウンスと共にJAL909便は那覇空港に向けて降下を開始した。新型コロナウイルス騒ぎで換気を強めているようで、機内は寒い。
キャンプ道具を詰め込んだ31kgの重たいスーツケースを転がしてゆいレール那覇空港駅から美栄橋駅へ。ゆいレールも3/10から交通系相互利用に参加していて、SuicaやPASMOで乗ることが出来るようになっていた。QRコード改札もなかなか良いものでは有るが


ゆいレール那覇空港駅のドンツキ
美栄橋駅下車、沖映通りを徒歩で国際通りむつみ橋交差点から長老マンション。スーツケースを置かせて貰う。
人手がやや寂しい国際通りを歩いてゆいレール牧志駅から首里駅へ。
首里駅から首里城までは徒歩で約15分

<首里城>
中では片付け作業が行われているが、朱色の壁の中は一切立ち入り禁止。分厚い城壁のみが往時の貫禄を残す


ゆいレールの現在の終着駅は『てだこ浦西駅』。
変な地名だが沖縄の方言で太陽を意味する「てだ」と、その子どもで「てだこ」だそうだ

首里城からゆいレール儀保駅まで歩き、牧志駅で下車。
沖縄ロイヤルオリオンホテルのラグーンで送別会宴席、牡蠣小屋、泡盛バーで深酒

朝、3月14日(土)
 酒が残る中を朝8時半に起きて久米のレンタカー屋へ徒歩20分。長老マンション下の国際通りにレンタカー(トヨタ・タンク)を停めてキャンプ道具を積み込む。スタートは小雨。
ダッヂオーブンを當間先輩に借りに行く前に、琉球ハ社の一社で長老がまだ御朱印を貰えていなかった識名宮、何とちょうど宮司さんがいらして御朱印ゲットで八社コンプリート。
この調子で今回は沖縄本島ダムカード・コンプリート狙いなんだが、まず最寄りの金城ダムへ行ったところ新型コロナウイルス騒動でダムカード配布は痛恨の休止!
来訪証拠写真だけ撮って退散。

市民体育館そばの當間先輩宅でダッヂオーブンを借り、差し入れも頂く。
沖縄ICから高速、途中一時は激しい雨、中城PAでうどん、沖縄北ICで降りて念のための倉敷ダム。続いて金武ICで降りて金武ダム。いずれも言わずもがなのダムカード配布休止。北部の新川(あらかわ)ダムを含めてこの4枚が手に入れば沖縄本島のダムカードはコンプリート出来るのに誠に遺憾だ。新型コロナ感染防止には都心からど田舎まで一律に不要不急の外出禁止や学校の休校が行われているが、ハッキリ言ってダムカードの配布とコロナは関係無い。せめて、開いている近隣の売店や道の駅などで配れば良いではないか(怒)
後にテン場で流れた村内放送によれば、週明け3/16(月)から沖縄県内の学校は再開するそうだ。そうなればダムカード配布も再開されるかも知れない。月曜日の復路に期待するしか無い。

金武から東西を結ぶ県道104号線で西海岸へ出て、国道58号線で名護市街。サンエー、HCさくもとで豆炭、JAコープなどで買い出し。屋我地橋の下、屋我地ビーチを覗くもこの日は西からの風が強くまたワシらのキャンプ好適地にもイメージが遠いので、いよいよ目的地をやんばる国頭村東側の安田(あだ)に定める。

ここで少し安田(あだ)について触れておくと、住所は沖縄県国頭郡国頭村字安田、国頭村(くにがみそん)は人口4,900人程度の沖縄本島最北端の自治体で村域の95%が森林(ジャングル)、天然記念物のヤンバルクイナやヤンバルテナガコガネが生息している貴重なエリア。安田は沖縄本島の「最東端」に位置する、人口約180人の小さな集落である。ちなみに隣の集落は伊部で、アダ(ム)とイブである。

国道58号線を北上、やがて奥間、沖縄本島最北端のファミリーマートを通過、与那海岸を右折で県道2号線に入る。ちなみに沖縄県道1号線は欠番(今の国道58号線の前身)なので、国頭村内で唯一西海岸(東シナ海)と東海岸(太平洋)を結び東側集落の孤立を防ぐこの通称・与那安田横断道路は由緒正しき2号県道と言えよう。

県道2号線は安田集落の小学校前まで続いている。手前を左折し坂を登り下りするとやがて右側にビーチ入口とトイレが有る。クルマはトイレ前に路駐、ここが今回のテン場になり、3往復して荷物を運ぶ。岬が左右に張り出したワンドで、ちょうど風を防いでくれるナイスなところ。晴れ間も射し始めて、これからの天気に心配は無さそうだ。
テント設営、ダッヂオーブンの鷄丸焼きとシチューの準備、薪拾い。一息ついたところでエーヤー之神詣で(道中の安全祈願)、ドローン空撮。ここはどこででもドローン(ドロンジョ)を飛ばせてありがたい。


ここで道中2泊3日の献立を披露しておこう

初日夜 
  • 若鶏の丸焼き、腹の中にチャーハンとニンニク
  • 豚三枚肉コーンクリームシチュー
  • ニンニクのオリーブ油炊き
翌朝 
  • 炊き込み鷄ご飯
  • シチューの残り
昼飯 
  • 間食にバナナロール
  • カップ麺
晩飯
  • イシミーバイのホイル焼き
  • ゆで卵と三枚肉の生姜煮
  • 寄せ鍋
  • 鷄雑炊
最終日朝飯
  • 目玉焼きロール、サラダ、コーンスープ、ベトナムコーヒー
軽食
  • 茹で卵
初日の晩はナカンダカリ君から頂いた泡盛を2人で1本空けた。
ッヂオーブンの鶏は上手に焼けて大変美味かった!

満天の星空。ぐるりと照らす瀬嵩埼灯台の灯が夜空に優しい。漆黒の闇ながら、流れ星は観られず、肌寒くもなって来たのでテントへ潜り込む。

日曜日、7時起床、晴れ。
右の岬の上に陽が上り始めた。さっそくドロンジョを飛ばして空撮する。朝ビール。

ドロンジョ空撮 テン場上空50㍍
米を研いでメシを炊き、細かくした昨日の鷄を混ぜる。シチューを牛乳で伸ばす。
朝飯の後は竿、餌、釣り仕掛けと水、バナナ、ロールパン、お菓子、などを持って釣り場探し。
まず安田共同売店で100円コーヒーと情報集め。駐在さんと売店の主人が和やかに談笑中だった。ご主人は「『こんなところでも』子どもは(新型コロナウイルス騒ぎで)休校で自宅から外出禁止」とぼやく。外に出れば爽やかな風、もの凄く低い人口密度、公共交通機関無し…家の中に居るよりオモテへ出ている方が安全なのは火を見るより明らかであろう。
そんなこんなで、東京都阿佐ヶ谷出身のご主人と、西国分寺に娘さんが住んでいる駐在さん(ワタクシも含めて中央線繋がり)から得た情報は、
  • 安田漁港は全面釣り禁止
  • 釣り人が入っているのは学校脇の道のドンツキから入る海だそうだが、二人とも行ったことがないのでその先がどうなっているのかはわからない
  • 隣の伊部でも釣れるらしい、
と言うもので有った。2人の談笑は尽きず地元のオバアらが行き交う。失礼して釣り場探しを開始する。

まずは全面釣り禁止の安田漁港を見物。到るところに釣り禁止の看板。トラブっても嫌なので、ここでの釣りは断念。漁港の外に低い堤防が1本有ったが、小魚すら泳いでいないのでパス。
釣り禁止になる前の安田漁港は、やんばるの釣りのメッカとして有名だったと聞く。漁協の意向なのかマナーの問題だったのか、釣り人が去って以降の安田集落にはもう賑やかさは望めない。色々事情は有るのだろうが、共存共栄を改めて図って貰いたいものだ。

次に学校脇ドンツキから安田漁港ビーチ。テトラ積みが左右に2本有り、それぞれ釣り人が見える。左のテトラの中央から左サイドへひいこらヒイコラとテトラを登り渡る。ようやくのことで真ん中先まで行ったがポジション良くなく、オキアミ餌を忘れて来たことにも気付いて場所替え。テン場を通過して北へ向かう。しばらくは断崖絶壁、低くなったところが楚洲。路駐して楚洲のビーチ。ちょうど満潮で暴れていた海は引き潮に向かって少しずつおとなしくなり始めた。磯場に潮溜りになりそうなところを探し暫く粘るが蟹と小魚のみであきらめてバナナロールを食す。
テン場へ一旦戻ってビール、カップ麺。

禁断のバナナロール最高!
戻る道すがらにバイク同士の軽度?接触?事故。今朝の安田の駐在さんがパトライト点けたパトカーを真面目な顔で疾走させていた。久しぶりの事故なんだろうか?

夕方にまたテトラへ行こうかとも考えたが結局(酒も飲んじゃったし)、干潮時ならテン場から歩いて行けるキャンプ場向かい左側の磯場で撒き餌の後にジグを垂らすと早々にイシミーバイが掛かった。こりゃ数釣りのチャンスとオキアミ餌に切り替えたところ結構良い形のカサゴ(無念のバラし。煮付けで喰いたかった!)、中型イシミーバイ、タスキモンガラと立て続けに上がりよしよし大漁!と意気込んだものの、干潮のピークを迎えてまるで当たりが無くなった。
タスキモンガラはリリース、ともかく晩飯に1人1匹ずつイシミーバイを喰えることにはなった。


美味な高級魚、イシミーバイ(カンモンハタ)
ウロコを取りハラワタを抜いて、イシミーバイの喰い方は「ホイル焼き」に決定した。
煮卵用に卵を茹で、3枚肉と生姜を麺つゆで煮る。
しめじ、人参、長ネギ、豆腐と3枚肉で寄せ鍋。
酒は山梨ウイスキー蜂角鷹(はちくま)37度。800円台なのにストレートでも旨い秀逸な酒。仕上げは鷄ご飯の残りと卵2個を投入した雑炊を完食。
今宵も酒はひと瓶空いた。2晩連続の満天の星空だが、見られた流れ星は暗くて短いひと筋のみだった。満天の星の数と流れ星の数は比例しないらしい。ついでに言うと、オリオン座のベテルギウスも超新星爆発しなかった。人工衛星は1つだけ観えた。
昨夜より寒く感じて今夜もテントへ潜り込む。

月曜日、7時起床、晴れ
今日はすっかりもう釣りをする気はなく、撤収して午前中に出発して18時に當間先輩にダッヂオーブンを返す。帰り道にダメ元でダムに寄る、と言う呑気なスケジュール。朝ビール。
ロールパンを焼き、野菜と目玉焼きを挟んで喰う。コーンスープにコーヒー。
釣り餌の残りを海に捨て、片付けに入る。当初の予定では11時頃に早めの昼飯でうどんを喰って出発だったが、9時に片付いてしまったのでうどんは見送って、茹で卵だけ喰って10時前にテン場を発った。スーツケースは相変わらずバッチリ収まった。
安田共同売店で100円コーヒー。不思議とコーヒーは、自分で淹れたものより他人が淹れてくれたものの方が美味しく感じる。昨日の活躍でお疲れなのか、駐在さんは今朝は不在




あだ協同店の名物100円コーヒー
今日はダム沿いに、東海岸を南下する。
まずは新川(あらかわ)ダム

やんばるの福地(ふくじ)、☆新川(あらかわ)、安波(あは)、普久川(ふんがわ)、辺野喜(べのき)の5ダムは北部5ダムと呼ばれ、水路トンネルで結ばれて統合運用されている。貯水容量の大きい福地・安波ダムを「貯留ダム」、貯水容量の小さい新川・普久川・辺野喜ダムを「取水ダム」として位置づけ、取水ダムの水を貯留ダムへ導入して貯留することで河川水を有効利用する。これらダムは観光インフラとしてダムカード以外にインフラカードも発行されている。
この5ダム以外に沖縄本島には大保ダム、漢那ダム、羽地ダム、☆金武ダム、☆倉敷ダム、☆金城ダムが有り、☆の4ダムが揃うとワタクシの沖縄本島ダムカードコンプリートとなる。
沖縄県内の学校は今日から再開されたとカーラジオから流れている。ダムカード配布も再開されただろうことを信じてまずは新川ダムへ進路を取る。安田から30分ほどで到着。
新川ダムのダムカードは元々、福地ダムで配布されている。行った証拠が要るので自撮りして福地ダムへ向かう。これも所要30分。
案の定、と言うか、やっぱり福地ダムでのダムカード配布休止は継続していた
失意のまま、福地ダムを後にする。もしダムカードの配布が再開されているならば、金武ダム→倉敷ダム→金城ダムと南下、一昨日を逆トレースしようと考えていたのだが無駄足になることがわかった。
そう言うわけでダムカードは諦めて、東海岸観光南下と相成った。

しかしながら東海岸の見どころは満載、
  • サキシマスオウノキSakishima Sappanwood Tree
西表島以来の再会だが、こちらの木の方が立派
  • 福地川海浜公園
  • 東村村民の森つつじエコパーク(屋外施設なのにコロナ閉園中)
  • 昼飯は、
  • あいうえお
  • 〒905-1205 沖縄県国頭郡東村字慶佐次56−1、0980-43-2566
  • https://goo.gl/maps/Kwe9j7EV9vpSMZjk6
  • ボリューム満点のグルクンフライ定食。ピラフや鷄唐揚げ定食も美味そうだった
    2.5人分位有った
  • 慶佐次湾のヒルギ林
  • 辺野古ゲバ見物(関わりたくないので車窓から眺めるのみ)
  • 道の駅宜野座でお土産を物色
そして石川ICから高速で那覇→那覇空港のヤマトに重たいスーツケースを預け(大型スーツケースなら1日600円とお得!)→長老マンションでシャワー→當間先輩へダッヂオーブンを返却→116円の安いガソリンスタンドで満タンにしてレンタカー返却。
450km走行で25ℓ、リッター18kmと燃費の良いクルマだった。
その後は當間先輩を交えてぼんぢり屋でじゃぐち泡盛(各テーブルに泡盛が出て来る蛇口が付いていて、泡盛だけなら2h呑み放題600円)、その後更にひと騒ぎして長老マンション泊

翌朝那覇空港で預けておいたスーツケース(復路も31kg)を引取り、10時10分那覇空港発のガラガラのフライトで帰京。エアバスA350-900新型機(首里城復興デカール機)は快適。ひと眠りしている内に羽田空港に着陸。
重たいスーツケースを転がしてこれから自宅まで帰るのが実は一番の難作業だったりする
(了)
當間先輩、長老&安田の皆さん、濃密なキャンプ2泊をありがとうございました!