2020年9月27日日曜日

東源協2020ファイナルバトル

 型コロナ禍に翻弄された2020渓流シーズンも幕を閉じようとしている。解禁でチカラが入った矢先の3月に感染者数が拡大して、早春の釣行は見送りを喰らった。その後は不要不急の外出自粛でますます足は遠のくばかり、ようやく7月の決行を企画したものの台風でお流れ..かくして難産の末に設定されたのが禁漁間際の一発勝負、2020年9月25日(金)PM〜26日(土)@一の瀬高原キャンプ場(一之瀬川、高橋川、丹波川)であった。


然ながらファイナルバトルには来期の会長の座が掛かる。今年も「ヤマメ・イワナで25cm以上(ニジマスは除外)」と会長交代の条件が設定され、今回は参加出来ず遠く沖縄から我々を見守る長老の賛同と許可も得られた。併せて長老からは「今回こそ会長交代の実現を期待する」とのメッセージも寄せられた。

会長はまるであしたのジョーの青ちゃんが採る「こんにゃく戦法」のようにのらりくらりと挑戦者を毎年交わし、もう数え切れないほど何年にも渡って会長の座を守り続けている。挑戦者がだらしないのではないかと言うことには触れないでおく。ちなみに青ちゃんのこんにゃく〜は高度な戦法であり習得するまでに彼も相当苦労している。

は過去一度、初参加で渓流釣り初挑戦の女子「ジンちゃん」に大型を釣られ会長の座あわやの危機が有った。その時はその場で「初参加の者は会長争奪権利ナシ」が理事会緊急決議されて、会長の座は保持された。ともかくこのような疑惑判定も含みながら現会長の院政は長く続く。
それにしても奄美の海女のジンちゃんの獲物獲得能力は高く驚くばかりである。海キャンプへ行けばウニや貝を獲って来てくれる。彼女の子どもが大きくなったらまた一緒にキャンプへ行きたいものだ。

は実際の行動に移ろう。
9/25(金)参加者みな午後半休を取得。
  • Mr.ストイック 吉川会長(雨男)
  • 久しぶりモッチー(雨男)
  • 正統派詠源(晴れ男)
参加者はこの3名である。モッチー大崎→14:45府中・詠源宅→16:30チベット(武蔵村山の会長実家)→奥多摩湖経由一の瀬高原キャンプ場(18:55着))とルートは一筆書き、時刻もほぼ想定通りだが一ノ瀬の山に入ってから道を誤って30分ほどロスをした。

台風12号は逸れたが想定外の低気圧の接近に伴い、時に豪雨の線状降水帯の洗礼を受けつつ青梅街道(国道411号線)を西進する。
高橋トンネルを出たところに有るメインの一ノ瀬林道は昨秋の台風19号以来通行止めが続いていて、一ノ瀬へは更に柳沢峠方面へ4kmほど進んだ看板を右折して入る。事前に「犬切峠よりも作場平経由の方が道が良い」と聞いていたので脳内に「左方向大回り」が刷り込まれた結果、一本手前の林道に入ってしまった。悪路を時に車の底を擦りながら進むとやがて通行止めになった。止む無く引き返して分岐を左折、真っ暗で霧も出た林道を登り続けると道は簡易舗装路になりやがて笠取山の登山口である作場平、ようやく知っている場所に出てひと安心する。きのこがたくさん採れる場所もあるのだが辺りは既に暗闇。一の瀬高原キャンプ場で約束の19時前に受付を済ませて明日の釣券も買う。

事場の屋根を借りてバーベQの晩飯、深酒と焚き火。会長の親族の肉屋さんから豚ロース肉を頂いたので大量に摂取。
雨を避けてよく眠る。

朝、目を覚ますと会長・モッチーふたりとも行動を開始していた。時刻を聞くと5時過ぎだと言う。何と言う僥倖か、雨はほぼ上がっている。

ミミズを各自の餌箱に分ける。
先に準備が出来たモッチーを一之瀬川へ案内した。
次に会長を別の場所へ案内しようとしていたらモッチーが戻ってきた。何と良型のヤマメをぶら下げている!
お見事第1号ヤマメ。22.5cm、残念ながら会長交代条件には満たず

聞くと入渓点から程なくで釣れてしまい、ビクも袋も持たず釣り券も忘れ、ハリも呑まれたので戻って来たと言う事だ。ノドを開いてハリを外してあげると(上の写真)、夢よ再び!とモッチーは勇躍戻って行った。

次に会長を支流の中川に案内する。幸い双方ともに、入渓点にテント客は無かった。

々酒が残っている詠源は時間差でモッチーの沢へ入ろうと考えていたのだが迎え酒&惰眠追加に切り替え。やがて目を覚ますとモッチーが帰還していたので朝飯の準備に入る。朝飯は、
  • 祝大漁赤飯
  • 昨晩の焼き肉&炒り卵
  • モッチーのヤマメ焼き
  • お好みスープ
  • カフェオレ
の豪華版。ついでに昼飯のホットドッグひとり2個とゆで卵も作る。

赤飯とミミズ

昼飯用のホットドッグ

朝飯も昼飯も出来たが待てど暮らせど会長が帰って来ない。
モッチーが生死確認および帰還督促の電話。
やがて会長帰還を待って遅い朝飯を喰う。

キャンプ場のチェックアウトは11時。この後は丹波川本流でひと振りすることにして撤収を急ぐ。

話休題、ここ一ノ瀬高橋の一ノ瀬川は大河川「多摩川」の最上流である。
一ノ瀬から河口(羽田空港脇)までの流程は138km。多摩川←丹波川←一ノ瀬川と名を変えるその最初の一滴が一ノ瀬源頭の笠取山水干(ミズヒ)にある。
源頭ミズヒで多摩川の最初の一滴を汲む詠源。2018年9月撮影

詠源の多摩川138km完全走破&源頭一滴の記録はここに詳しい

編へ戻ろう。
撤収を終えた我ら3人はドローン飛ばし&記念撮影の後に、キャンプ場を後にした。昨晩は作場平方面から大回りで到着したが、帰路は明るいのでバカ犬が多い高橋集落経由で犬切峠を目指すことにする。道が悪いと脅されていたがそうでも無かった。ただ夜だとガードレールも何もない崖下へ転落しそうな場所は幾つか有ったし、土砂の崩落跡も有った。きっと、これを気にしての作場平廻りアドバイスだったのだろう。
明るいところで見る高橋川は良い沢だ。今度釣ってみたい。

梅街道に出た辺りの丹波川の谷は深くなくて釣り易い。見てみると水量多めの笹濁り、水中に落ち葉が舞っているから柳沢峠方面はかなり降ったんだろう。3人で入るには狭すぎるので、釣り場を下流に移すことにする。
大丹波村の橋を右折して村営マス釣り場を視察。ここも昨年の19号、その後の台風・大雨でやられたが今はほぼ正常営業に戻っていた。

秋キャンプ場手前の橋を渡って河川脇に駐車。階段を降りて久しぶりの本流釣りに3人が分かれて入る。カーブの淵で詠源に22cmのヤマメ。結局これが最後の獲物になり、会長の座は防衛された。
13時に出発。
詠源に来た見事な婚姻色のヤマメ。まるで芸術品のよう。
竿についていた仕掛けがニジマス用でスレ針だったので、
ばらさないように慎重に取り込んだ

奥秋テント村付近のカーブの淵。いつも必ず数匹ついて居そうな好ポイント

温が低く、のめこい湯入浴は見送り。道の駅たばやまのベンチでホットドッグ&ゆで卵の昼飯。日向和田のJA直売所で梅干しなどを買い、会長を青梅駅で降ろす。
八王子ICから中央道で府中スマートICを降りると我が家へは1分で着く。

渓流釣りは9/30が最終日、来年の解禁は早いところで2月、一般的には3月。
またみんなで一ノ瀬遠征が出来ると嬉しい。

備忘メモ:
  • キャンプ場 入場料 大人ひとり 1,000円
  • 駐車場 車1台 500円
  • 釣り券 1日券 ひとり 1,000円

Special thanks to Ichinose-Kogen-Camp-Jo no Gofusai, and 東源協メンバーズ!
(了)