2020年3月19日木曜日

やんばるの旅(釣りキャンプ&ダムカード)

Cabin Crew, remain seated,
 2020年3月14日(金)14:07、機長のアナウンスと共にJAL909便は那覇空港に向けて降下を開始した。新型コロナウイルス騒ぎで換気を強めているようで、機内は寒い。
キャンプ道具を詰め込んだ31kgの重たいスーツケースを転がしてゆいレール那覇空港駅から美栄橋駅へ。ゆいレールも3/10から交通系相互利用に参加していて、SuicaやPASMOで乗ることが出来るようになっていた。QRコード改札もなかなか良いものでは有るが


ゆいレール那覇空港駅のドンツキ
美栄橋駅下車、沖映通りを徒歩で国際通りむつみ橋交差点から長老マンション。スーツケースを置かせて貰う。
人手がやや寂しい国際通りを歩いてゆいレール牧志駅から首里駅へ。
首里駅から首里城までは徒歩で約15分

<首里城>
中では片付け作業が行われているが、朱色の壁の中は一切立ち入り禁止。分厚い城壁のみが往時の貫禄を残す


ゆいレールの現在の終着駅は『てだこ浦西駅』。
変な地名だが沖縄の方言で太陽を意味する「てだ」と、その子どもで「てだこ」だそうだ

首里城からゆいレール儀保駅まで歩き、牧志駅で下車。
沖縄ロイヤルオリオンホテルのラグーンで送別会宴席、牡蠣小屋、泡盛バーで深酒

朝、3月14日(土)
 酒が残る中を朝8時半に起きて久米のレンタカー屋へ徒歩20分。長老マンション下の国際通りにレンタカー(トヨタ・タンク)を停めてキャンプ道具を積み込む。スタートは小雨。
ダッヂオーブンを當間先輩に借りに行く前に、琉球ハ社の一社で長老がまだ御朱印を貰えていなかった識名宮、何とちょうど宮司さんがいらして御朱印ゲットで八社コンプリート。
この調子で今回は沖縄本島ダムカード・コンプリート狙いなんだが、まず最寄りの金城ダムへ行ったところ新型コロナウイルス騒動でダムカード配布は痛恨の休止!
来訪証拠写真だけ撮って退散。

市民体育館そばの當間先輩宅でダッヂオーブンを借り、差し入れも頂く。
沖縄ICから高速、途中一時は激しい雨、中城PAでうどん、沖縄北ICで降りて念のための倉敷ダム。続いて金武ICで降りて金武ダム。いずれも言わずもがなのダムカード配布休止。北部の新川(あらかわ)ダムを含めてこの4枚が手に入れば沖縄本島のダムカードはコンプリート出来るのに誠に遺憾だ。新型コロナ感染防止には都心からど田舎まで一律に不要不急の外出禁止や学校の休校が行われているが、ハッキリ言ってダムカードの配布とコロナは関係無い。せめて、開いている近隣の売店や道の駅などで配れば良いではないか(怒)
後にテン場で流れた村内放送によれば、週明け3/16(月)から沖縄県内の学校は再開するそうだ。そうなればダムカード配布も再開されるかも知れない。月曜日の復路に期待するしか無い。

金武から東西を結ぶ県道104号線で西海岸へ出て、国道58号線で名護市街。サンエー、HCさくもとで豆炭、JAコープなどで買い出し。屋我地橋の下、屋我地ビーチを覗くもこの日は西からの風が強くまたワシらのキャンプ好適地にもイメージが遠いので、いよいよ目的地をやんばる国頭村東側の安田(あだ)に定める。

ここで少し安田(あだ)について触れておくと、住所は沖縄県国頭郡国頭村字安田、国頭村(くにがみそん)は人口4,900人程度の沖縄本島最北端の自治体で村域の95%が森林(ジャングル)、天然記念物のヤンバルクイナやヤンバルテナガコガネが生息している貴重なエリア。安田は沖縄本島の「最東端」に位置する、人口約180人の小さな集落である。ちなみに隣の集落は伊部で、アダ(ム)とイブである。

国道58号線を北上、やがて奥間、沖縄本島最北端のファミリーマートを通過、与那海岸を右折で県道2号線に入る。ちなみに沖縄県道1号線は欠番(今の国道58号線の前身)なので、国頭村内で唯一西海岸(東シナ海)と東海岸(太平洋)を結び東側集落の孤立を防ぐこの通称・与那安田横断道路は由緒正しき2号県道と言えよう。

県道2号線は安田集落の小学校前まで続いている。手前を左折し坂を登り下りするとやがて右側にビーチ入口とトイレが有る。クルマはトイレ前に路駐、ここが今回のテン場になり、3往復して荷物を運ぶ。岬が左右に張り出したワンドで、ちょうど風を防いでくれるナイスなところ。晴れ間も射し始めて、これからの天気に心配は無さそうだ。
テント設営、ダッヂオーブンの鷄丸焼きとシチューの準備、薪拾い。一息ついたところでエーヤー之神詣で(道中の安全祈願)、ドローン空撮。ここはどこででもドローン(ドロンジョ)を飛ばせてありがたい。


ここで道中2泊3日の献立を披露しておこう

初日夜 
  • 若鶏の丸焼き、腹の中にチャーハンとニンニク
  • 豚三枚肉コーンクリームシチュー
  • ニンニクのオリーブ油炊き
翌朝 
  • 炊き込み鷄ご飯
  • シチューの残り
昼飯 
  • 間食にバナナロール
  • カップ麺
晩飯
  • イシミーバイのホイル焼き
  • ゆで卵と三枚肉の生姜煮
  • 寄せ鍋
  • 鷄雑炊
最終日朝飯
  • 目玉焼きロール、サラダ、コーンスープ、ベトナムコーヒー
軽食
  • 茹で卵
初日の晩はナカンダカリ君から頂いた泡盛を2人で1本空けた。
ッヂオーブンの鶏は上手に焼けて大変美味かった!

満天の星空。ぐるりと照らす瀬嵩埼灯台の灯が夜空に優しい。漆黒の闇ながら、流れ星は観られず、肌寒くもなって来たのでテントへ潜り込む。

日曜日、7時起床、晴れ。
右の岬の上に陽が上り始めた。さっそくドロンジョを飛ばして空撮する。朝ビール。

ドロンジョ空撮 テン場上空50㍍
米を研いでメシを炊き、細かくした昨日の鷄を混ぜる。シチューを牛乳で伸ばす。
朝飯の後は竿、餌、釣り仕掛けと水、バナナ、ロールパン、お菓子、などを持って釣り場探し。
まず安田共同売店で100円コーヒーと情報集め。駐在さんと売店の主人が和やかに談笑中だった。ご主人は「『こんなところでも』子どもは(新型コロナウイルス騒ぎで)休校で自宅から外出禁止」とぼやく。外に出れば爽やかな風、もの凄く低い人口密度、公共交通機関無し…家の中に居るよりオモテへ出ている方が安全なのは火を見るより明らかであろう。
そんなこんなで、東京都阿佐ヶ谷出身のご主人と、西国分寺に娘さんが住んでいる駐在さん(ワタクシも含めて中央線繋がり)から得た情報は、
  • 安田漁港は全面釣り禁止
  • 釣り人が入っているのは学校脇の道のドンツキから入る海だそうだが、二人とも行ったことがないのでその先がどうなっているのかはわからない
  • 隣の伊部でも釣れるらしい、
と言うもので有った。2人の談笑は尽きず地元のオバアらが行き交う。失礼して釣り場探しを開始する。

まずは全面釣り禁止の安田漁港を見物。到るところに釣り禁止の看板。トラブっても嫌なので、ここでの釣りは断念。漁港の外に低い堤防が1本有ったが、小魚すら泳いでいないのでパス。
釣り禁止になる前の安田漁港は、やんばるの釣りのメッカとして有名だったと聞く。漁協の意向なのかマナーの問題だったのか、釣り人が去って以降の安田集落にはもう賑やかさは望めない。色々事情は有るのだろうが、共存共栄を改めて図って貰いたいものだ。

次に学校脇ドンツキから安田漁港ビーチ。テトラ積みが左右に2本有り、それぞれ釣り人が見える。左のテトラの中央から左サイドへひいこらヒイコラとテトラを登り渡る。ようやくのことで真ん中先まで行ったがポジション良くなく、オキアミ餌を忘れて来たことにも気付いて場所替え。テン場を通過して北へ向かう。しばらくは断崖絶壁、低くなったところが楚洲。路駐して楚洲のビーチ。ちょうど満潮で暴れていた海は引き潮に向かって少しずつおとなしくなり始めた。磯場に潮溜りになりそうなところを探し暫く粘るが蟹と小魚のみであきらめてバナナロールを食す。
テン場へ一旦戻ってビール、カップ麺。

禁断のバナナロール最高!
戻る道すがらにバイク同士の軽度?接触?事故。今朝の安田の駐在さんがパトライト点けたパトカーを真面目な顔で疾走させていた。久しぶりの事故なんだろうか?

夕方にまたテトラへ行こうかとも考えたが結局(酒も飲んじゃったし)、干潮時ならテン場から歩いて行けるキャンプ場向かい左側の磯場で撒き餌の後にジグを垂らすと早々にイシミーバイが掛かった。こりゃ数釣りのチャンスとオキアミ餌に切り替えたところ結構良い形のカサゴ(無念のバラし。煮付けで喰いたかった!)、中型イシミーバイ、タスキモンガラと立て続けに上がりよしよし大漁!と意気込んだものの、干潮のピークを迎えてまるで当たりが無くなった。
タスキモンガラはリリース、ともかく晩飯に1人1匹ずつイシミーバイを喰えることにはなった。


美味な高級魚、イシミーバイ(カンモンハタ)
ウロコを取りハラワタを抜いて、イシミーバイの喰い方は「ホイル焼き」に決定した。
煮卵用に卵を茹で、3枚肉と生姜を麺つゆで煮る。
しめじ、人参、長ネギ、豆腐と3枚肉で寄せ鍋。
酒は山梨ウイスキー蜂角鷹(はちくま)37度。800円台なのにストレートでも旨い秀逸な酒。仕上げは鷄ご飯の残りと卵2個を投入した雑炊を完食。
今宵も酒はひと瓶空いた。2晩連続の満天の星空だが、見られた流れ星は暗くて短いひと筋のみだった。満天の星の数と流れ星の数は比例しないらしい。ついでに言うと、オリオン座のベテルギウスも超新星爆発しなかった。人工衛星は1つだけ観えた。
昨夜より寒く感じて今夜もテントへ潜り込む。

月曜日、7時起床、晴れ
今日はすっかりもう釣りをする気はなく、撤収して午前中に出発して18時に當間先輩にダッヂオーブンを返す。帰り道にダメ元でダムに寄る、と言う呑気なスケジュール。朝ビール。
ロールパンを焼き、野菜と目玉焼きを挟んで喰う。コーンスープにコーヒー。
釣り餌の残りを海に捨て、片付けに入る。当初の予定では11時頃に早めの昼飯でうどんを喰って出発だったが、9時に片付いてしまったのでうどんは見送って、茹で卵だけ喰って10時前にテン場を発った。スーツケースは相変わらずバッチリ収まった。
安田共同売店で100円コーヒー。不思議とコーヒーは、自分で淹れたものより他人が淹れてくれたものの方が美味しく感じる。昨日の活躍でお疲れなのか、駐在さんは今朝は不在




あだ協同店の名物100円コーヒー
今日はダム沿いに、東海岸を南下する。
まずは新川(あらかわ)ダム

やんばるの福地(ふくじ)、☆新川(あらかわ)、安波(あは)、普久川(ふんがわ)、辺野喜(べのき)の5ダムは北部5ダムと呼ばれ、水路トンネルで結ばれて統合運用されている。貯水容量の大きい福地・安波ダムを「貯留ダム」、貯水容量の小さい新川・普久川・辺野喜ダムを「取水ダム」として位置づけ、取水ダムの水を貯留ダムへ導入して貯留することで河川水を有効利用する。これらダムは観光インフラとしてダムカード以外にインフラカードも発行されている。
この5ダム以外に沖縄本島には大保ダム、漢那ダム、羽地ダム、☆金武ダム、☆倉敷ダム、☆金城ダムが有り、☆の4ダムが揃うとワタクシの沖縄本島ダムカードコンプリートとなる。
沖縄県内の学校は今日から再開されたとカーラジオから流れている。ダムカード配布も再開されただろうことを信じてまずは新川ダムへ進路を取る。安田から30分ほどで到着。
新川ダムのダムカードは元々、福地ダムで配布されている。行った証拠が要るので自撮りして福地ダムへ向かう。これも所要30分。
案の定、と言うか、やっぱり福地ダムでのダムカード配布休止は継続していた
失意のまま、福地ダムを後にする。もしダムカードの配布が再開されているならば、金武ダム→倉敷ダム→金城ダムと南下、一昨日を逆トレースしようと考えていたのだが無駄足になることがわかった。
そう言うわけでダムカードは諦めて、東海岸観光南下と相成った。

しかしながら東海岸の見どころは満載、
  • サキシマスオウノキSakishima Sappanwood Tree
西表島以来の再会だが、こちらの木の方が立派
  • 福地川海浜公園
  • 東村村民の森つつじエコパーク(屋外施設なのにコロナ閉園中)
  • 昼飯は、
  • あいうえお
  • 〒905-1205 沖縄県国頭郡東村字慶佐次56−1、0980-43-2566
  • https://goo.gl/maps/Kwe9j7EV9vpSMZjk6
  • ボリューム満点のグルクンフライ定食。ピラフや鷄唐揚げ定食も美味そうだった
    2.5人分位有った
  • 慶佐次湾のヒルギ林
  • 辺野古ゲバ見物(関わりたくないので車窓から眺めるのみ)
  • 道の駅宜野座でお土産を物色
そして石川ICから高速で那覇→那覇空港のヤマトに重たいスーツケースを預け(大型スーツケースなら1日600円とお得!)→長老マンションでシャワー→當間先輩へダッヂオーブンを返却→116円の安いガソリンスタンドで満タンにしてレンタカー返却。
450km走行で25ℓ、リッター18kmと燃費の良いクルマだった。
その後は當間先輩を交えてぼんぢり屋でじゃぐち泡盛(各テーブルに泡盛が出て来る蛇口が付いていて、泡盛だけなら2h呑み放題600円)、その後更にひと騒ぎして長老マンション泊

翌朝那覇空港で預けておいたスーツケース(復路も31kg)を引取り、10時10分那覇空港発のガラガラのフライトで帰京。エアバスA350-900新型機(首里城復興デカール機)は快適。ひと眠りしている内に羽田空港に着陸。
重たいスーツケースを転がしてこれから自宅まで帰るのが実は一番の難作業だったりする
(了)
當間先輩、長老&安田の皆さん、濃密なキャンプ2泊をありがとうございました!

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