【湾岸編】
出発日前日にお袋が成田から単身到着。娘に逢いたい一心の親心は初めての単身海外旅行も可能にする。我が家で1泊。
翌日はいよいよ出発日。タクシーでバンコック国際空港へ行き、ロイヤルヨルダン航空の飛行機に乗り込んだ。バンコックから西へ飛ぶ、初めてのフライトである。
前方に数席だけ用意された禁煙席に座り機内後方を見るとヒゲ・ターバンのアラブ人がほぼ全員タバコを吸っていて既に煙は機内に充満し、目を凝らすと奥に行くに従ってどんどんどんどんアラブ度が濃くなっていくようであった。
やがて機が飛び立ち、しばらくすると前方のスクリーンに方位磁針の針のような矢印が現れた。常に微かに回転している。
やがて謎が解けた。客席から何人もがドタドタと立ち上がり、通路に個人所有の玄関マットみたいなものを敷いて、全員矢印の方に向いてお祈りを始めたのである。そう、この矢印はメッカの方角を示していたのであった。
イスラム教のお祈りは日に5回、日々時刻が決まっていてキッチリと行われるから、アンマンに着くまでの間に数回、同じ光景を目にする羽目になった。
やがて機は降下を始め、おやおやまだアンマンに着くには早いぞ?と思っていたらUAE(アラブ首長国連邦)のシャルジャ空港に着陸した。スチュワードに聞くと給油のためと言うことだった。
サンタクロースの絵が描かれた(確か)フィンランドの飛行機が隣に停まっていた。
再び機は離陸したがここからは「湾岸」である。クウェートを目指して飛び、途中からサウジ・イラク上空へ、左へ旋回する。スクリーンに現在地が地図とともに映し出されるとまさにクウェート手前。少しだけ緊張した。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿