2016年3月11日金曜日

3.11によせて-2

被災地対応のはずが、週が明けた3/14(月)からは全く別の問題に切り替わった。
「東電計画停電(輪番停電)問題」で有る。これにより大震災対応は東北の600店舗から関東圏3,400店舗にまで波及・拡大してしまった。

3.11は津波被害と原発被害(東電問題)の2つに分けて考えなければならない。

即ち双葉町と陸前高田市の被災内容と復興方針はまるで異なる。
我々の3.11戦後処理が大変だったのも、被災地対応のみで無く、首都圏店舗も巻き込まれたことに他ならない。被災地対応だけなら実は何十分の一の労力で済むほど楽だったのだ。

下表は12年4月にまとめた時系列の対応ダイジェスト。3/27(日)の「首都圏約3,400店の中食を3便体制から2便体制に減便」と言った辺りが対応の白眉。ストコン検証に1週間欲しいと言うメンバーを「現状を1週間放置出来ない、たとえ失敗してでもやる。すべての責任は取る」と説き伏せ、「一発勝負の繰り返し」が始まった。
「誤爆」も一度有ったが戦時中につきどうかご勘弁を。

4/8(金)開始で準備が整っていた中食供給再開は前日夜の地震で棚上げになった。
もしこの地震の時刻がずれていたなら、来なかったなら、もう少し早く東北店舗へ中食商品が入り始めただろう。
みなの挫折を誘うまさに大きな一撃だった..


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東日本大震災時系列対応ダイジェスト
イベント
対応等
3/11(金)
1446
震災発生

1715
対策会議初回
①通信不通店舗数 972
3/12(土)
600

同 642店舗
1000
②商品供給拠点損壊により、東北6県+新潟県店舗のオンライン発注を停止。商品供給を送り込みに切替え
3/14(月)

現場からの報告
東北沿岸部22店舗が全壊または水没
いわき営業所管轄31店舗退避により完全閉鎖
郡山営業所管轄5店舗完全閉鎖
茨城県・千葉県で完全・一時閉鎖約30
この時点での非営業店舗数は上記+αで約90
(数時間~数日間程度の一時閉鎖店を除く)
③首都圏で「計画停電」始まる
3/20(日)
3/24(木)


東北第2Dを新潟へ移転
池袋からの人的支援第一陣出発
3/27(日)
1000
首都圏中食減便
④東海以北の首都圏約3,400店の中食を3便体制から2便体制に減便
3/31(木)

BB未通残4
長期休業店以外のBB回線未通店舗(NTT工事待ち)は4店舗。内3店舗はINS回線で営業。
この時点の長期休業店は、
全壊・水没=36店、
原発立ち入り禁止地区=8店の、
44店舗
4/7(木)
2332
東北最大余震
⑤新潟県を含む東北7件で瞬間最大300万戸が停電
4/8からの中食供給回復計画が一旦棚上げになる
4/14(木)~5/8(日)
1000
⑥東北地区オンライン発注を温度帯(供給センター)ごとに順次再開
5/19(木)
1000
1500
⑦日本全国新3便化
(米飯3便 10時締め当日配送→15時締め翌配に変更)
6/26(日)

復興店舗
⑧福島県川俣町仮設住宅建設地に出店
最終的な長期休業店(営業再開不能)は、全壊・水没=36店、原発立ち入り禁止地区=8店の、計44店舗 (上表3/31時点が最終)
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① 一時的にしろ1千店舗近くが急に視界から消えたと言う恐ろしさはなかなか分かるまい
② 発注地区10と12をぶった切った。秋田や新潟の健常地域も含まれてしまったが工場が10と12に有るんだから当時は仕方ない。今後は小回りの利く運転をしたいもの
③ 輪番停電などと余計な事を..(電力不足はこのあと真夏まで続き、毎朝冷房が効かない通勤電車に乗るはめになる)
④ 一発勝負の連続で痺れに痺れた減便対応
⑤ つうこんのいちげき!
⑥ 商品からっけつのお店が棚を埋めようと発注すれば新店と同じことになる。この「回復時のもの凄い量の発注」には要注意。順次回復する方法を考えなければならない
⑦ なし崩し的に勝ち取った
⑧ 川俣町は軍鶏(シャモ)が旨い
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  •  多方面に渡ってきちんと対応した3.11戦後処理だったが、汚点を残したとすれば店舗会計をきちんとやり切れなかったことだ
  •  そんなこんなで我々を強くしてくれた3.11。DR訓練も3.11以降年2回に固定して10回を迎えた。 5年と言う歳月は振り返るには丁度良い時期。
    見直して備えよう、次の災害に!
(了)

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