2020年12月8日火曜日

日帰り乗り鉄 Fun X 4(Four times Fun!!)

最後はここまで汚れた(笑)大人のパス

 人の休日倶楽部パス」は50歳以上に入会資格が有るJR東日本「大人の休日倶楽部会員向け」に売り出す「乗り放題パス」で、JR東日本管内限定と、JR東+JR北海道バージョンが有る。


新幹線・特急を含めて連続4日間(北海道パスは5日間)乗り放題、指定席も6個まで無償で取れると言う何とも太っ腹なきっぷ。JR東限定パスは15,270円だから、17,470円の東北新幹線はやぶさ東京駅〜新青森駅間の片道だけで元を取れてしまうと言うリーズナブルさ。

今回も元々は八戸岸壁朝市→雪の津軽半島竜飛岬をGoToトラベルで企画したところに新型コロナ感染者拡大が起きて自粛ムード。そこで潔くGoTo宿泊はあきらめて日帰りプランに引き直した。
最大4日間連続の日帰り旅、
その名も”日帰り乗り鉄 Fun X 4(Four times Fun!!)”、まずは初日から……

1日目
2020年12月某日

さんてつ祝全通、フォルクローロ(銀河ドリームライン釜石線)&久慈駅うに弁当の旅


0632東京駅発のはやぶさ1号。去年9月に行った大人の休日倶楽部パス利用・JR北海道全特急乗り潰し旅のスタートもこのはやぶさ1号だった。

早速道中安全祈願のエビスビール、朝6時台のビールは効く〜


早朝呑むと効きます。1本でまったり、2本呑んで大宮駅付近で既にほぼぐったり

はやぶさ1号は大宮を出ると仙台までノンストップ、その後は盛岡、二戸と停まって八戸駅で下車。

旅友(もっちゃん)と合流して、

1007八戸駅発の八戸線。パスとGoToトラベルが重なって年配の観光客が多く、どのおっさんもオバハンもスマホのシャッター音がうるさい。



東北新幹線八戸~新青森開業がちょうど10周年。八戸駅構内で臨時イベント中

戸駅で買った八戸酒造の八仙は直ぐに尽きてしまい、連れの焼酎の残りと角のポケット瓶。

乗り鉄ならぬ飲み鉄に変容。この先まだまだ乗り換えが有るからミスの無いように気をつけなければならない。

1146八戸線終点の久慈駅。Just in 昼飯タイムにもっちゃんが予約してくれた幻のうに弁当をリアス亭で受け取る。


旬からは外れているが、これが久慈駅リアス亭名物幻の「うに弁当」

さんてつリアス線には大人の休日パスで乗れる。八戸駅の親切な掲示

1206さんてつリアス線宮古行き。やや混雑する車内でうに弁当の昼食。旬の頃に喰ったらきっともっと旨いんだろうけど、ここは厚岸かきめしの圧勝。


港や浜を見下ろせる鉄橋など、自称沿線の絶景地で停まってくれるサービスが有るが、済まんけれども大した景色では無い。但しこのような場所以外は津波よけのスーパー堤防が出来上がっていて、海を観ることは出来ない。

遠くに観えるリアス式海岸が、この地に居ることを思い出させる。


やがて宮古駅。ここから釜石駅までは旧JR山田線区間。今は釜石駅の先の盛駅から久慈駅までの全線で、リアス線と名乗っている。

宮古駅にはさんてつ本社とさんてつSHOP「さんてつ屋」が併設されている。実は先日、めぼしいものをさんてつオンラインショップで買ってしまったので(その時はさんてつ乗り鉄の計画は無く)、今日はさんてつワンカップ2本とボールペンと、ツマミの購入のみでオマケの硬券も頂いてしまいました。おカネを落とさず申し訳有りません。


乗り継ぎ時間がもう少しあればもっとゆっくり買い物が出来るさんてつや

[旅の友]さんてつワンカップ、新兵器FIMI PALM3軸ジンバルカメラ&さんてつ龍泉洞の水


16分間の乗り継ぎで、

1413宮古駅発盛駅行き。

久慈駅も宮古駅も、乗り継ぎ時間が便利過ぎて慌ただしい。もう10分くらい有れば観光客がソバ喰ったりさんてつ屋で買い物出来るだろうに、もったいない限りだ。


この路線も車窓のイメージはスーパー堤防のみ。3.11の被災から復興して旧山田線も繋いで、全線で運転を再開したのは称賛に値するが、これではリピーターはやって来ない。


数年前に企業のセミナーで、熊本県の肥薩おれんじ鉄道の方に苦労話を伺ったことが有る。彼らもおれんじ食堂列車を走らせたり手を変え品を変えて努力しているが、リピーター客にならないところが最大の悩みだと言っていた。

失礼を承知で言えば、熊本の肥薩おれんじ鉄道も岩手のさんてつも、一度行けば満足する部類の辺境の地。リピーターが来ない理由は、まずはそこまで行く労力と交通費です。


さんてつの車両は36(さんろく≒さんりく)型

本州最東端の駅「岩手船越駅」

[マイコレクション]最東端シリーズ。東根室駅はJR根室線、あしかじま駅は銚子電鉄

19分の連絡で、

1557銀河ドリームライン釜石線 釜石駅発。

遠野物語の里に近づくに連れ夜に向かい、遠野駅ではほぼ真っ暗、霊峰早池峰山も観えない。乗り鉄は明るい内に限る。


銀河ドリームライン釜石線のキハ100系@釜石駅。この車両もまる20年


フォルクローロ遠野駅。個人的に遠野物語のマヨイガに遭ったことが有ります

その後は

1752 新花巻駅着

1806 〃 発 やまびこ64号

1908 仙台駅着

1930 〃 発 はやぶさ42号

2104 東京駅

まで運ばれる。新花巻駅から東京駅はちょうど500.0kmだ。


最後のボーナス、はやぶさ42号はH5系!

H5系はドア内部の色が異なる。左上に[H525]のプレートが!

幹線のお陰で遠くへ行ける。

昔、みちのくには鬼が棲むと言われた。

かつて東北本線が全通した時に、時の運輸大臣は言った。

「これで東北の人も飢えなくなる」

北海道新幹線の開通も、有事を鑑みれば陸路で往き来出来るようになったことが重要だ。

今や東京駅からはやぶさ1号に乗れば昼には津軽半島冬景色の竜飛岬に立っていられるんだから、その威力たるや恐るべし、である。


今日の乗車km数は東京~八戸631.9km、八戸~久慈~宮古~釜石~新花巻275.1km、新花巻~東京500.0kmのトータル1,407.0kmでした。

To be continued!!





2日目


あずさは西へ!

♪あした私は旅に出ます〜あずさで西へ右回り一周の旅


人は8時ちょうどのあずさ2号と唄ったが、今は下り列車は奇数なので、下りあずさ2号は存在しない。

昨日のはやぶさ1号に続いてあずさ1号松本行き。

松本城と言うのはこじんまりと黒く美しいお城だが、いつも行くのはクルマばかりで、松本駅に列車で降り立つのは今日が初めてだ。


快晴の甲斐路をE353系あずさは快適に駆ける。左は勝沼ぶどう郷、リニア実験線、南アルプス連峰に富士山のアタマ、右は八ヶ岳と、右に左に車窓が忙しい。やはり晴れが旅には一番のご馳走だ。


八ヶ岳の勇姿を観て、小淵沢で降りて小海線に乗りたい衝動に駆られる。もし列車の連絡が良ければ降りてしまったかも知れないが、小海線への乗り継ぎは1時間以上空いていた。あきらめて引き続き諏訪方面に進むことにする。


車窓からの、雄大なる八ヶ岳。小海線に気もそぞろ


あずさが通過する日野春駅、かつて新宿駅2355発長野行き441Mはこの駅で毎度小一時間停車した。

入笠山の富士見パノラマスキー場に雪はほんの僅か。やがて茅野駅、毎年3月の渓流釣り解禁シーズンに徘徊する町。お世話になっております。


0913着の上諏訪駅で小海線に続く2つ目の誘惑に駆られた。

飯田線始発豊橋行きが乗り継ぎ良く何と0922に発車するのである(既に向かいのホームに入線している!)。この電車544Mはこれから実に95駅に停まり、6時間54分掛けて豊橋駅に辿り着く。

ちなみに秘境駅の小和田駅着は1342だ。行って戻れない時間じゃない。

この頃競馬予想にしか使っていない脳みそが俊敏に動く。しかし今日はJR東パスの日であった。

竜野駅以南はJR東海路線で別料金も掛かる。カネをケチったわけではないが、やはりこのあとに控える2つの電車を味わおうと、後ろ髪を引かれつつ飯田線の誘惑を振り切ったのであった。


上諏訪駅に入線中の飯田線豊橋駅行き電車。こりゃまた気もそぞろ

ずさの松本駅着後は39分の乗り継ぎでワイドビューしなの3号。途中右側に姨捨の絶景、なんでも日本三大車窓のひとつだそうたが、花咲線(釧路〜根室間)のワイルドな車窓には到底かなわないんじゃ無いかと思う。振り子は松本〜長野間でも効く。


松本駅 アルピコ上高地線(新島々駅行き)のドンツキ


日本三大車窓?の姨捨

長野駅まで運んでくれた「ワイドビューしなの」


野駅では9分の乗り継ぎで北陸新幹線はくたか557号、次の停車駅の上越妙高駅で下車。駅前に出てみたが遺跡とコメダ珈琲と、遠〜くに霞んで観える妙高山以外何も無い。昼飯を逡巡したが結局ビールの誘惑に負けて駅舎内のレストランで新潟名物タレカツ丼。岩の原白ワインも追加。


後トキめき鉄道(変な命名)妙高はねうまライン(くどい)で新潟まで走るマイナー特急しらゆき5号が1307発。これが本日のセミファイナル。車両はひたちのお下がりだ。


良く有る新幹線駅とローカル3セク、北海道新幹線木古内駅のデジャヴ

マイナー特急しらゆき降臨!

マイナー特急:もちろん私の独断で有るが、共通項は「幹線を走らない」「走行距離が比較的短い」..他に挙げると、さざなみ、ふじかわ、伊那路、まいづる、こうのとり、スーパーいなば、宇和海、きらめき、等になろうか。


らゆきを直江津駅まで乗って、本日のメインイベントは直江津駅発越後湯沢駅行きのほくほく線(北越急行)超快速スノーラビット。表定速度日本一の電車に乗ってみよう!

  • 直江津⇒越後湯沢

  • 13:53発 ⇒ 14:54着

  • 所要時間 1時間1分

  • 距離 84.2km

  • 運賃 1,510円(大人の休日倶楽部パスで乗れる)


左がほくほく線超快速スノーラビットHK-100形。ちっとも速そうじゃないが高性能。右はETR(越後トキめき鉄道)はねうまライン普通電車妙高高原駅行き@直江津駅


スノーラビットは110km/h巡行

離84.2kmを停まる駅4つで61分は確かに速い。乗ってみての実際は意地の暴走と言う感じ。

この線路を先代はくたかが時速160kmで駆けていたとはほぼ自殺行為に思えてならない。

1時間の走行とは言えスノーラビットにトイレは付いていないから要注意だ。

車内は六日町から冷えて来る。日本海から豪雪地帯へのショートカット。冬の間は苦労が多そうなほくほく線である。


終着の越後湯沢駅に着いてしまえば何の事は無い、只の新幹線の駅。今月で引退の現美新幹線が停まっていた。


車内が美術館になっている現美新幹線。越後湯沢~新潟間を走っている。12/19がラストラン

上越特急草津にも乗りたかったが時刻が合わない事もあり、その後は上越新幹線ときに運ばれて本日も東京のヒトに戻る。

今日の乗車km数は立川~長野260.6km、長野~上越妙高~直江津69.9km、直江津~越後湯沢~東京283.4kmのトータル613.9kmでした。

To be continued!!



3日目


旅友もっちゃんが常磐線特急ひたちでいわきへ行くので、やまびこで郡山駅、そこから磐越東線(ゆうゆうあぶくまライン)でいわき駅にINして合流予定。


1102 大宮駅を東北新幹線やまびこで出発、郡山駅下車。郵便局へ行く用事も有ったので駅前で済ます。


美味なり川俣軍鶏の半熟親子丼。川俣町の隣のUFOの里、千貫森へもまた行きたいもの

ビルの食堂。川俣軍鶏の親子丼が秀逸。ビールも飲む。KIOSKで日本酒を買い(KIOSKやNEWDAYSで大人の休日パスを見せると期間中何度でも10%OFF!)、1307発の列車に乗ろうと1245にホームへ行くと高校生と地元の方々でかなり席が埋まっていた。ロングシートに座る。田舎の民は誠に乗車マナーが悪い。誰か来ても詰めないし、荷物も座席に置く。こう言う田舎者はとっとと都会でマナーを磨くと良い、みっともない若者ばかりだ。


車内はうるさくは無いが訛りがきつい。気動車の排煙の匂いが立ち込める。そもそも窓が開かないから新型コロナの換気も出来ない。色んなことから取り残された人々がこの車両に乗っている。


郡山駅発いわき駅行きキハ112-105

山駅から30分ほど乗った船引駅で大半の高校生が降り(この辺までが一般の通学圏内の模様)、小一時間乗ったこの路線の中心地らしい夏井駅で完全に姿を消した。夏井駅手前までの数kmはドコモも圏外の藪の中だ。

夏井駅の2ついわき寄りにこの路線で最も寂れた感がある江田駅、但し駅前を道路が通っていて秘境駅では無い。

江田駅を過ぎると住宅が増えてやがていわき駅に着く。排煙の匂いで酒じゃなく列車に酔った。ほうほうのていでもっちゃんと合流する。


磐越東線は郡山駅での接続列車待ちで出発が7分ほど遅れ、いわき駅には3分ほどの遅れで着いた。この後は被災地を通りながら、

1515発の特急ひたち13号で仙台駅着1726、駅弁を買って1757発のはやぶさ36号で折り返す。ひたちは友部付近の信号点検とやらでいわき駅を13分遅れで出発、結局仙台駅には11分遅れで着いた。


磐線は3.11から9年目になる今年3.16のダイヤ改正で最後の富岡駅〜浪江駅間20.8kmがつながり全通した。

夜ノ森駅、双葉駅は橋上化し、特急ひたちも3往復が品川〜仙台を完走するようになった。しかし見事な田んぼだった沿線の景色は様変わりし、草茫々の荒れ地に除染した草木を入れたフレコンバッグが山積みされる寂しい景色が続く。このフレコンバッグだっていずれどうするのか。

町に住民は戻らずゴーストタウン化が進むばかり、特に子連れの家族は汚れた土地には戻らない。

復旧はしても復興には程遠い、常磐線全通は単なるひとつのモニュメント。特急ひたちはそんな車窓を連れて物悲しく北上する。


ひたちの遅れのお陰で慌ただしい仙台駅での買い出し。

しかしはやぶさに乗って酒を呑んでメシを喰ってしまえばあっと言う間に次は大宮駅。

本日もまた最後は新幹線に運ばれて東京のヒトとなった。


旅の最後の、はやぶさ36号東京行き

今日の乗車km数は新宿~郡山223.8km、郡山~いわき~仙台237.5km、仙台~東京351.8kmのトータル813.1kmでした。


今回の大人パス旅は以上3日間で打ち止め!

日帰り旅の連発は「いちいち東京へ帰って来る」のが疲れることがわかった。次回の大人のパス利用は是非宿泊にしましょう!

(了)

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